プロジェクト

病院や高齢者施設のデザイン

自分が入居したい高齢者施設をつくろう。

加速する高齢社会で、マーケティング、クリエイティブ、そして、ブランディングの手法は、どのようなことに役に立つのでしょうか? 博報堂ダイバシティデザインの母体となった博報堂ユニバーサルデザインの設立時から、わたしたちが特に注目してきたのが、高齢者施設と病院です。
平均寿命が長くなったのは良いことですが、子供との同居をしない、多くの人が高齢者施設に入居することになります。しかし、わたしどもが調査で訪れた日本の高齢者施設では、とても高価な物件を別にすれば、自分が入りたいと思うような施設はほとんどなく、「こんな場所に住みたくない」という思いが駆け巡るような場所も多くありました。
そこで、わたしたちは、海外の最先端の研究事例を学びながら、高齢者施設のデザインやコミュニケーションの仕事に着手しました。今、建設されている高齢者施設は、30年先の入居者がはいるものです。今から始めないと間に合いません。本人が快適に過ごせ、家族が訪問したくなる、日の光が感じられ、おいしいご飯の香りが漂ってくる。スタッフが働きやすい環境が整える、だから、入居者へのコミュニケーションも円滑になる。「自分がはいるなら」という気持ちで、生活者中心の施設づくりを目指しています。

これから20年先のスタンダードとなる病院をつくろう。

患者にとっての病院は、「大切な家族が手術をしなければならない。」と告げられる場所 。医師にとっては、「助からない。」と患者に告げなければならない場所です。肉体的にも、精神的にも、苦しい思いをする場所です。そこで私たちは、病院が、デザインとコミュニケーションが最も大切な場所だと考えました。にもかかわらず、受付では不快な空間で長時間待たされたり。医師が説明する書類1つとっても、わかりにくく、ストレスにつながったといった経験をされた方は多いと思います。
それでは、病院の受付はどんなデザインだったら快適なのか、医師が患者に説明する手術の同意書は、どのような表現や体裁が良いのだろうか。どんな病室にいたら少しでも心がやわらぐだろうか。医師は、どのような環境だと働きやすいのか。差別化が求められる時代に、病院にどのようなブランディングが必要なのか、米国においての人間を中心においた病院のデザイン業務の経験を活かして、人を真ん中においた、これから20年先のスタンダードとなる 、まったく新しい病院のカタチを生み出そうと、病院のブランディングの仕事に携わりました。
広告会社にとって、これらの領域は、まだまだ経験が浅い分野ですが、わたしたちがもつ生活者発想を活かした、クリエィテイブ力で、多様な人に喜ばれる施設や病院づくりに挑戦してまいりたいと思っております。
お気軽にお問い合わせいただければ、幸いです。